このあいだから、詩書専門の図書館について思いを馳せています。
学生のころ、四谷アート・ステュディウム(いまも存続していますがいちど近大の閉校の話が出てから少し遠のいてしまいました。詳細はここに詳しいと思います。)にアート本を見られる場所として行ったし、周りも「四ツ谷に行く」というと「ステュディウム?」と聞かれる、という(あら、ハイソ!)な会話もふつうにやりとりされている、いわば写真やアートの拠点として機能していました。わたしなぞは高価な写真集や作品集が見られる図書館、というふうに思っていました。
そんなふうに「あそこに行けば詩集が読める」というふうに機能する、詩の図書館を作りたい、と思いを馳せるのです。
高価な写真集、と書きましたが、詩集も高価な部類だと思います。
読者のために安価にしなければならない、というのではなく、作品集であることを考えれば、装幀にも、紙にも、インクにも凝るのは当たり前であるし、ただそうなると原価が上がり、加えて初版部数が見込めないジャンルであるとしてよいなら、価格も高くなる。
だからこそいち読者が詩集の新刊をどんどん買っていくことは建前だけではできない、それなりに経済的余裕がなければできない、だから手に取ろうと本屋に行く、でも置いていない、だから買うことに躊躇う、そして売れない。
こういったスパイラルがあるようにわたしには見えていて、自分自身がうーんもっと新刊を鮮度高いうちにどんどん読んでいきたい、と焦れたとき、詩の図書館があればいいのに、と思いました。
思いました、と言ったところで仕方がないので、先日事業コンサルタントのパートナーに話したところ、いろいろ甘い、と叱られましたが(彼はいつも辛口です)最後には「まあ実現不可能とまではいわないけど」と最大級の背中の押しがありました(彼のこういうところはどうにかならないのか)。
ただ、ひとりでできないことがネックかな、と感じます。
詩書をどういう基準で何冊くらいまで集めるのか、貸し出しはするのか、などなど、もう少し考えていた案までつっこまれたところで、出たのはひとりではどうにもならない、ということでした。
ひとりでならば相変わらずの無鉄砲で鉄は熱いうちに、と動くところですけれど、見切り発車をしたら他方に迷惑をかけるし、借金だけ背負うことになるので、さすがにわたしも慎重になっています。
もしご賛同いただけるかたや妙案を考えつかれたかた、相談くらい乗ってやるとというかたはこのサイトの「about」にいちおうお問い合わせ欄がありますので、ご連絡いただけるとうれしいです。
いま考えていることをザッピングすると、
・詩書を扱われている古書店さんと連携がとれたら、ということ
・その古書店さんとの連動(在庫ある古書店さんへの誘導)を図りたい、ということ
・私家版や詩誌の委託販売をすること
・できれば詩にかんする目利きのかたに選書をお願いすること
・借りる間取りによってはトークイヴェントやパフォーマンスができるスペースをもつこと
といったところです。
世知辛いことはしたくないな、と思いますが、話が見えてきたらクラウドファンディングなどもするかもしれません。
手伝ってくださるかたがうまく見つかるなどすれば、場合によっては早い実現になるかもしれないし、やはり長期でわたしが大学院を出てからの話になるかもしれないです。
その間にほかのかたがやってくださったら手を付けませんけれど、できるだけ前向きに現実的に考えられたらなあ、と夢を見ます(これぞ現か夢か、という感じです)。
以上、いつもよりはまとまった徒然でした。